常盤木落葉

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この時期、朝お店に着くと路地によく葉が散らばっています。



春は風の強い日が多いですね。まずはさっと掃き集め、それから仕込みなどに取り掛かります。
ところがしばらくしてから外へ出てみて、キョトン。「あれ?さっき掃かなかったっけ……?」というくらいまた散らばった葉っぱ。まるで誰かの悪戯のように。

店先の路地でいうとクロガネモチの木が今時分によく葉を落とします。緑の肉厚な硬い葉で、落ちるたびにカタ、カタ、と人の足音のように聞こえます。
また鉢植えのコーヒーの木も、大きなしわっとした葉を静かに落とします。朝見ると一枚、午後に一枚、そして翌朝また一枚、といったぐあいにさりげなく落としています。冬の寒さをじっと耐え耐え、ようやく春、というところでふっと力尽きたような感じで。そして葉を落とした枝先にはもう新しい芽をのぞかせています。

落葉樹が秋に紅葉して落葉するのに対し、常緑樹が初夏のころに新芽と入れ替えに古い葉を落とすことを「常盤木落葉(ときわぎおちば)」というそうです。初夏の季語ですが、七文字もあるので歌に詠むとしたらずいぶん幅を利かせてしまいますね。

待 ち 人 は 常 盤 木 落 葉 風 に き く
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by pavilion-b | 2017-03-31 20:17 | Comments(0)