おしゃべりな亀


と聞いて、何を思い浮かべますか?
オムライス!という人は、たぶん奈良っ子ですね(笑)。奈良の最も繁華なアーケード‘東向き商店街’にある、その名も「おしゃべりな亀(愛称:オシャカメ)」というお店は、ボリューム満点のオムライスで有名な飲食店です。実はまだチャレンジしたことないんですが…。でも、今日はオシャカメの話じゃありません!



試しにネットで「おしゃべりな亀」を検索してみると、ずらずらっとこのオシャカメのことが出てきます。でも、何故「おしゃべりな亀」なのか?ということについては説明がないんです。
そもそもそれを調べ始めたのは、今回の展覧会のためにお借りした原画の中に、「おしゃべりな亀」という本のために書かれた挿絵があったから。残念ながら当初その本が手元になかったため、どんなお話なのか分からず資料を探していたというわけです。奈良のオムライス屋さんと同じ名前、っていうのもすごく気になったし(笑)!
そしてようやく分かったのは、これは南アジア(古代インド)に伝わる説話だということでした。もともとこの地方で古くから伝えられていた口承の民話が、後に仏教説話集「ジャータカ」としてまとめられたものが原典。それがシルクロードなどを通じてアジア、ヨーロッパと世界各地に広がっていき、各地の民話の元になったとも言われています。日本の「今昔物語集」「宇治拾遺物語」などにも影響を与えたと考えられているんですって。へー!
「ジャータカ」にはたくさんの短い説話が収められていて、そのすべてにボーディーサッタ、つまり日本語の「菩薩(ぼさつ)」が登場します。しかもその姿は猿だったり象だったり、兎、犬、人間(石工、王、僧…)など実に様々。菩薩はブッダが現世に産まれる前の姿であり、前世において何度も何度もいろんな姿に生まれ変わるんですね。このへんの前提は最初はなかなか解りにくいんですが、ジャータカを読んでいると次第に納得してくるのが不思議です。あ、「ジャータカ(物語)」はわりといろんな和訳が出ていて手軽に読めますよ。ちなみに私は県立図書情報館で借りた子供向けのを一冊読んでみました。仏教関係の出版元からも多数出されているようです。
で、肝心の「おしゃべりな亀」のストーリーは?やっぱり説話ですからね、あらすじをここで説明しても上手く伝えられないと思いますので、興味のある方はぜひ「ジャータカ」を読んでみて下さい♪(もったいぶってスミマセン。。。)もちろん、会場で訊かれればご説明しますよ!

その「おしゃべりな亀」の挿絵原画を、今回展覧会のためにポスターにしました。レイク・カーロイといえば可愛い動物たちの挿絵が特に有名なのですが、版画などの作品集ではマティスやピカソを思わせるような、いわゆる美術作品も数多く残しています。この「おしゃべりな亀」は、絵本挿絵でありつつ、美術的要素(ヘンな言い方ですが)も強い作品で、ちょっと大きめのポスターにして飾ったらカッコイイだろうなぁ!と思って作らせてもらったのです。会場では、Gallery OUT of PLACEさんにお願いしてさらにカッコ良く額装してもらった状態で展示もします。ぜひご覧下さいね!
(ポスターと図録はパビリオンブックスHPからもご注文を承っております〜)
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Commented by トモ at 2007-10-23 10:35 x
先日はお邪魔しましたー!!
おしゃべりな亀、意外と仏教のお話やったんですねぇ。
知らんかった…
というか、亀って無口っぽいのに。

奈良での展覧会の時は、ぜひ行かせてもらいますね。
by pavilion-b | 2007-10-16 20:32 | 絵本と本のこと | Comments(1)