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『ぬすまれたかいじゅうくん』

『ぬすまれたかいじゅうくん』_f0097528_21354514.jpg8月も残りあと一週間ちょっと。
子どもたちは読書感想文に困っている頃でしょうか(笑)。
作文が苦手だったので、後回しにして焦った苦い思い出が…。



だからというわけではありませんが、今日は本のご紹介。
オランダの作家マックス・ベルジュイス作『ぬすまれたかいじゅうくん』(ほるぷ出版)です。(日本語訳は初版1978年、現在は絶版。)
ある日、盗賊たちは町で話題の親切なかいじゅうのことを聞きつけます。なんでもこのかいじゅう、火を吹いて町のみんなに電気を送っているというお話(なんだかタイムリー?)。盗賊たちは、早速このかいじゅうを盗んでこようと企んで…。
淡く繊細な色使いの水彩画も好きですが、ベルジュイスの輪郭クッキリでベタッと塗られた絵もある意味でヨーロッパらしさがあってお気に入りのタッチです。

翻訳はなんと楠田枝里子さん!
楠田枝里子さんはクイズ「なるほど!ザ ワールド」の司会だけじゃないんですよ(私はずっとそう思ってましたが…)。東京理科大出身でドイツ語堪能、絵本の翻訳も数作手がけられているのです。
ちなみにオランダ出身のベルジュイスでずが、その作品の多くはスイスで出版されたためこの作品もドイツ語からの翻訳となっています。(スイスはドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つを公用語としています。いろいろ複雑ですね~)

パビリオンではベルジュイスのオランダ語作品『 de jongen en de vis 』もご紹介しています。こちらもかつて『男の子とおおきなさかな』という題で翻訳出版されていましたものの、残念ながら現在は絶版のようです。
by pavilion-b | 2013-08-21 21:35 | 絵本と本のこと | Comments(0)