奈良町にぎわいの家 つし二階

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隠し部屋に憧れたこと、ありませんか?



忍者とか、秘密基地とか…。
ちなみに隊長はドラえもんの寝床(押入れ)を真似て、押入れで寝ていた時期があるそうです。
どうも、ふつうなら狭いというのはマイナスに捉えられがちですが、逆にそれが魅力に思えることもあるわけです。ほど良い狭さ、といいますか。

先日改修を終えたばかりの町家で開かれた、記念のパーティーにご招待いただきました。
伝統的工法を尊重しつつ、耐震性など今の基準も満たすという難工事を経て、町家は隅々までピシッと清潔感を漲らせていました。それに外はとても寒いのに、石油ストーブ1台で十分に暖かいのです。来訪者は口々に「意外だね」と言って、上着を脱いでいました。

そして2階にも上がらせてもらうと、改修のついでに新しくできたというわずか一畳の間があり、なぜか男性の人気を集めていました(笑)。ある人はここを書斎にしたいと言い、ある人はまた独特の照明を吊って仕事道具を陳列する部屋に…、と勝手に夢を膨らませます。そう、狭い部屋はなぜか想像を掻き立てるんですよね。

また別の日、町家で体験したのもそんな面白い空間でした。
以前にもご紹介したことのある奈良町にぎわいの家には、「つし二階」と呼ばれる部屋があります。「つし」は元々「厨子(ずし)」で、仏像や経典などを安置する入れ物のこと。町家においては物置に使うような天井の低い二階をそう呼びました。つし二階に対して人が住めるふつうの大きさの二階は総二階といいます。
ところが昔はつし二階も居室として使われることが珍しくなかったようですね。奈良町にぎわいの家のつし二階も、使用人の部屋として使われていた形跡があります。三畳と四畳半の二間があり、襖ではなく壁によって隔てられていて、隅に一人がやっと通れるにじり口が開けられています。しかもこの壁、窓との関係から、後で増設されたことが分かります。さて、何のために…。なんだかミステリー。

ちなみに現在こちらのつし二階では、下記のアート展を開催しています。想像を喚起する「音」を使ったインスタレーションです。最終日にはワークショップも予定されているようですよ。

■「たんすのなかにいれたもの」岩田茉莉江
 会期:2016年2月5日(金)~3月27日(日) 9:00~17:00 水曜休館
 会場:奈良町にぎわいの家 つし二階
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by pavilion-b | 2016-02-25 21:10 | 奈良さんぽ | Comments(0)