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田舎ねずみ

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グランフロント大阪へ行ってまいりました。



アレって開業したの何年前?とにかく初めてです。
北の中津方面から歩いて行こうとすると、すぐ向こうに大阪駅前のビル群が見えているのになかなか辿り着けません。JRの線路をなかなか渡れないのです。まるで大きな川に隔てられているように。しかも川の向こう側は摩天楼なのに、こちら側は昔ながらの鉄工場やガススタンドが平然と稼働しています。今となっては町まるごと文化遺産ともいえる風景です。でももう少ししたらこの辺りも様変わりしそう。

さてなんとか摩天楼に辿り着き、目的の「ピーターラビット展」を観たあと、のどが渇いたのでカフェで落ち着こうと思ったら……再び遭難です。タリーズ、スターバックス、キルフェボン、アフタヌーンティー……どこもいっぱい!見たところグランフロントにはたくさんの人が回遊しているのですが、それに比べてカフェが少ないみたい。一方でまだ夕食には早い時間だったものの、レストラン街はガラガラ……。

奈良へと戻ってきてほどよく散らばった街灯りを眺めていたら、ふと展示にあった「まちねずみジョニーのおはなし」の一節が浮かびました。
田舎の野菜畑で生まれたねずみのチミーは、ふとしたはずみに出荷される野菜と一緒に街へと運ばれます。そこで街ねずみのジョニーと出会って歓待を受けるのですが、贅沢な食べ物も豪華な服や部屋にも馴染めず、やっぱり田舎に戻ることにします。一方チミーを訪ねて田舎へ遊びに来たジョニーは「あまりに静かすぎる」と退屈してしまい、また街へと帰っていきました。「人それぞれに居心地のよい場所はちがう」と結ばれる、たしかそんなお話。

グランフロントで迷子になっている最中に、偶然見つけたいい場所がありました。それはトイレの手前に用意されたちょっとした休憩スペースで、ゆったりとしたベンチからガラス窓越しに外を眺められるのです。
目の前に広がるのは広大な空き地でした。グランフロントと同じく元の中央卸売市場跡で、これから新しい駅やビルを建てる場所のようです。でもその広々とした空間こそがなんとも贅沢でした。やっぱりここは植物園にでもすればいいのに、とつくづく惜しい気がしました。


ビアトリクス・ポター生誕150周年 ピーターラビット展
会期:2017年2月11日~4月2日
会場:グランフロント大阪(北館ナレッジキャピタル イベントラボ)
by pavilion-b | 2017-03-23 20:58 | イベント情報 | Comments(0)