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心斎橋筋商店街

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川の流れのように~
……人が流れてゆく。




先日ひさしぶりに大阪へ行きました。
いつもならできるだけ裏通りを歩くのですが、あいにくの小雨模様で荷物もあり、仕方なく心斎橋筋商店街を歩いたんです。
分かってはいても、思わず尻込みする人込み。アーケードの下を延々と人が流れ、行けども行けどもラッシュアワー! しかもおよそ半数以上が外国人で、様々な言葉が飛び交い、混濁し、まさに人種の坩堝。第一級国際河川です。

私も昔は毎日そういうところを平気で通勤してたのに……。
こういう流れに乗るには、とにかく精神集中が必要。ぼんやり歩いていたら、押しのけられ、転がされ、蹴とばされ、溝に落っこちて(?)しまいます。かといってギンギンに目を凝らして人を注視していても疲れるばかり。むしろ茫漠と全体を眺めるのです。目先にこだわらず、視野角をできるだけ広げて遠くに視線を置きます。

そうして雑踏の中を歩き続けていると、ときどき無の境地みたいになることがあります。自分個人の意識や考え事が自然と消えて、全体と一体化したような、川の中の水一滴になったような、そんな気がするときが……ある気がします。なんでしょう? トランス? 信号待ちで、ハッと我に返ったり。
これもひょっとすると禅かも。座禅ならぬ歩禅。

奈良になくて大阪ならではだな~と思うのは、ネオンサイン、売り子の呼び込み、大音量のBGM、油やらスパイスやら体臭やらが混然一体となった匂いなど。ラウンドガールのように看板を振りながら中国語で呼び込む売り子さんがドラッグストアごとに必ずいたり、2人組の黒人男性がすごいリズミカルに身体をくねらせながら雑踏を泳いでいたり、そんな中を猛然と自転車が突っ込んで来たりするのもそう。強烈な熱気にだんだんのぼせてきます。
奈良へ戻るとまず、やっと水面から顔を出したように「ぷはっ」と大きく息をしました。
by pavilion-b | 2017-09-13 18:59 | Comments(0)