蝸牛

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雨の季節の楽しみって何ですか?



いよいよ梅雨入りですねぇ、とお客様と話していて、せっかくなら楽しく過ごしたいよねと頷きあったものの、おたがい頭を捻るばかりで妙案が出ず……
「雨の日はむしろ正々堂々、家で読書に耽るとか。晴れの日に家に籠るのはなんとなく罪悪感があって」
「水無月とか、若あゆとか、この時季ならではの和菓子が楽しみ」
まあ、なくはないんだけど、それなりというか。

そこで雨を楽しんでいる人、お手本はいないかと思い巡らせてみると……。蝸牛?
実はお店の前庭には蝸牛がいます。それもけっこうたくさん。数年前までは数匹見かける程度だったのが、ここ2、3年で急に家族が増えたみたい。蝸牛にとっていい環境なのか?
蝸牛たちは雨が降るととてもわかりやすく喜んでワラワラ出てきます。葉っぱの上に出てくるのはまだしも、アスファルトにまで飛び出すのは何故なのか、何が目的なのか。踏みつぶされちゃう危険が増すだけなのに。ともかく雨が大好きなのだけは、その様子を見る限りまちがいありません。ツノもピンピン伸ばしてます。

で、翌日晴れていたりすると、蝸牛がパッタリ見えません。あんなにたくさんいたのに。
そこでよく観察してみると、葉っぱの裏側にいました。それもコデマリとか、紫陽花とか、わりあい背の高い樹木の上の方に。詳しい人に訊くと、一般的には安全性の点から高い場所を好むと考えられるそうです。外敵から身を守りやすいということですね。
晴れた日にはみんな葉裏の影にじっと固まっていて、自分の殻に閉じこもっています。私たちとはおよそ逆です。

先日花瓶に飾ろうと紫陽花を切ったら、葉の裏に小さな、まだ3ミリくらいしかない蝸牛が付いていました。そんなに小さくてもちゃんと渦巻きの殻を背負っています。殻も含めてまだ全身が透明で柔らかそう。指でそっと摘まんで葉の上へ戻してあげると、大急ぎで葉の裏へ移動しました。本能ですね。
しかしあの小さなのが5センチくらいの大きさにまで成長するのに、一体何を食べているのか? 葉を食べている形跡はないのです。蝸牛の生態、不思議がいっぱいです。
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by pavilion-b | 2018-06-07 06:41 | 奈良さんぽ | Comments(0)