糸のみほとけ

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奈良国立博物館で開催中の「糸のみほとけ」展を観に行ってきました。



噂にたがわず凄かった……
たとえば「国宝 天寿国繍帳」。もともと飛鳥時代(7世紀)に縫われた刺繍で、鎌倉時代に模本が作られ、その後劣化してそれぞれ断片化してしまったものを一幅に貼り交ぜたものです。
それをパッと見ると、たしかにまだ色の鮮やかな部分ともう色褪せて糸も崩壊しかかっている部分とがあるのですが、解説を読んでびっくり。なんと前者が飛鳥時代ので、後者が鎌倉のなんだそうです。
正倉院展でもたびたびそういうことで驚かされます。古代って、理解を超えたスーパーハイテクノロジー。

さらにその古代の技術に挑むべく、現在の織物職工により再現された「當麻曼荼羅 部分復元模造」も見ごたえ十分です。とくにその再現の過程を追った映像が。刺繍製作のいかに根気の要る作業かということが解ると同時に、色鮮やかな織物を織り上げていく工程の魅力を存分に味わわせてくれます。爪で織るってホントだーとか、絹糸ってきれいだなーとか。

細かいものをジッと見続けてさすがにグッタリ疲れて館外へ出ると、目の前には鮮やかな夕焼け空。暮れなずむ奈良公園の木々と、やっと一息ついた鹿さんたちが影となりつつ揺らめいています。あー、奈良ってきれいだなーと。こりゃ外国人旅行者もよろこびますよ。素直に、素敵だもの。

ちなみに博物館には外国人もたくさん来ていました。とても流暢な日本語で「あ、鎌倉時代ね」とか呟きながら観てはりました。詳しいひとはね、もう恐ろしいほど詳しいですから。

「修理完成記念特別展 糸のみほとけ ─国宝 綴織當麻曼荼羅と繍仏─」
奈良国立博物館 2018年7月14日(土)~8月26日(日)
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by pavilion-b | 2018-08-25 08:12 | イベント情報 | Comments(0)