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穴あき靴下

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隊長がいそいそと裁縫箱を持ってきて……



靴下の穴を縫い始めました。
「新しいの、あるんじゃないの?」と訊くと、
「いや、これはまだ、先っちょがちょっとアレなだけやし」と、動じずチクチク続けます。
まあ、言っても聞かないのは分かっています。

その裁縫箱は、隊長が小学生のときに買ってもらったものです。ありましたね、家庭科の授業用に学校指定で注文するのが。だから鋏やチャコペンはもちろん、待針の一本一本にまで名前が書いてあります。私も買って持っていましたが、小学校時代のはとっくにどっか行っちゃって、中学でも改めて買ったはず。それも実家に置いてきて、手元にはありません。
隊長のは学校納入品が優秀だったのか、それとも隊長が異常に物持ちがいいためか、とにかく未だに現役ピカピカで大活躍しています。

今にして思えば、よくぞ学校でこういうことを教えてくれたなと。裁縫も嫌いじゃなかったけど、授業でなければ好んではやらなかった気がします。何せ不器用だし、得意じゃないし、と独りでには興味が湧きませんでした。
でも大人になってふと、興味が出てくることもあるんですよね。以前、急に刺し子に興味が湧いて、チクチク嵌ったことがありましたが、あれも全然経験がなかったらもっと億劫だったかも。子どもの手習いというか、やり始めると楽しくて、だんだん上手くなるのもヤル気を盛り上げてくれました。

あの刺し子のときの道具どこに行ったかなあと、押し入れをゴソゴソやっていると、隊長が来て「あ、コレいいな」と帆布の切れ端を見つけてひょいっと持っていきます。
靴下に帆布? と思って見に行ったら、もう靴下は終えて、今度はジーンズの穴を繕っています。帆布は当て布にする由。
「あ、いやコレはほら、ここがちょっとアレしてるだけやし」
まあ、まだ数年は履くと思います。
by pavilion-b | 2018-12-13 06:49 | Comments(0)