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繕い

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今年は花粉症の当たり年?



ネットにもそういう記事が出ていて、「やっぱりか」と。
我々も例年より早く、先月初旬にはもうバシュバシュ来てました。だいたいヒノキの時期と重なる隊長は4月、わたしは5月以降に来るのですが、ひと月も前倒しです。しかも例年以上にキツイ。
とにかく去年はとても楽で「ひょっとして治った!?」と期待したぶん、落胆も大きいです。嗚呼、ぬか喜び。

たしかに冬から春にかけて昨シーズンよりも暖かかったなとか、昨夏の猛暑が遠因かなとか、いろいろ推察はするのですが、じっさい分析はもうどうでもいいです。頭がボヤッとしてややこしいことは何も考えられません。
そういうときは、何も考えずに身体を休めるのがいちばん。身体の調子が戻ればおのずと頭も回り始めるでしょう(たぶん)。

お休みの日、お出かけ日和なのを我慢して、隊長は靴下の穴を繕い始めました。
「こういうときは無心になれる仕事がいい。ちょうど溜まってたし」
「お言葉ですが……。その靴下、もう2度目か3度目では?」
「何が?」
「穴を……繕うの」
「だから何です?」
「いや別に……。ただその、何ていうか」

「あのね」と(鼻が詰まっているので)鼻の下を伸ばしながら静かに反論する隊長。
「いまや百貨店でもリサイクルのために着古した服を回収するとか言ってる時代ですよ。でも一度素材に戻してまた再生するのはそれだけエネルギーが要るでしょう。繕いなんてその点、糸一本ですよ。作業もほんのちょいです。そのうえ無心に。どちらがより高尚か、議論の余地さえありません。だいたい」
「分かりました。どうぞ作業を続けてください」
疲弊しているかと思いきや、案外元気。

by pavilion-b | 2021-04-12 13:41 | Comments(0)