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注連縄飾り

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ならまち辺りを歩いていると、




たまにお正月の注連縄飾りが競い合うように門前や玄関を彩っている路地に出くわします。
ひときわ大きな橙を付けたもの、その上に串刺しの干し柿を戴いたもの、色鮮やかな紙紐を編み込んだもの、稲わらが大きな輪になったもの、どれも個性的で同じものがほとんどありません。
これ、いったいどこから調達するの……と、いつもふしぎに思いつつ眺めています。

とはいえ今年は全体として、注連縄がグッと減ったように感じました。
どちらかというと大きく豪華なものよりも、小さくて平凡なタイプがいっせいに減った印象です。いわゆる二極化?
そういえば年賀状も、すこし前にガタッと減った年がありました。たぶん全国的な傾向だったと思います。ラブストーリーではないけれど、曲がり角は突然に、ということでしょうか。

個人的には名残惜しさもありつつ、でも変化すること自体は自然だとも。
変化といえば、今年はお店の入口に飾った注連縄(小さくて平凡なタイプ)を、初めて「とんど焼き」に出すのではなく、手元で処分することにしました。
さすがに最初は「それでいいの?」と不安でした。でもネット検索で「注連縄」と入れたら、すぐに「処分」とか「捨て方」と出てきて、ああみんな同じなんだなと。

初めてなのでやや緊張しつつ、注連縄の各部に結んである針金を丁寧に外していきます。
解けた稲わらにはまだ稲穂がけっこう残っているので、これは取っておいて鳥の餌に。
残りの燃えるものはまとめて、いちおう清めの塩をしてから紙に包みます。
最後に残った橙は?
「これはたぶん、橙じゃなくてミカンだよ」
そう言うが早いか、隊長は皮を剥いてパクッ!
「うん、やっぱりミカンだ。うまいよ」
そして残り半分を渡されたので、わたしも感謝を込めて神妙にいただきました。

注連縄を傾けたるは雀かな

by pavilion-b | 2022-01-13 13:59 | 奈良さんぽ | Comments(0)