2008年 11月 14日
返すまでが展覧会です。
ハンガリーではこの日から数日間、連休(秋休み)になります。まさか革命記念日にブダペストにいることになろうとは思ってもみませんでしたが(スケジュールの都合で仕方なく)、やはり街はちょっと異様でしたよ。まず出かけようと外に出たら、何か昨日の夜と景色が違う?なんと道の両端をびっちり埋めていた路上駐車が一台も無い!?あのたくさんの車はいったいどこへ??代わりにPoliceと書かれた白いテープが張り巡らされ、あちこちバリケードで封鎖されています。いわゆる「厳戒」態勢の気配。歩く人もいなくて、なんだか街には私たちしかいないみたい…。
ニュースなどでご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、2006年の革命記念日には反政府デモ隊と警官隊が衝突し、多数の負傷者も出ています。こんな日は特に外国人は出歩かないほうが良いらしい、というのは重々承知なんですが。。。
恐る恐る街の中心デアーク広場まで出てみると、いるわいるわ!ものすごい重装備の警察官が!!(ヒィ〜)みんな日本人よりずっと体格がいいので迫力満点、恐さ倍増です(警察が恐いっていうのも変な話だけど…)。そんな警官隊に取り囲まれて、中央で何やら音楽をかけながら演説をしている団体が。
興味無くもないんですけど、、、「触らぬ神に祟りなし」。そそくさと地下鉄乗場まで急ぎます。が、駅にもたくさんの警察官!みーんなジロジロ。日本人だから余計に怪しまれるのかしら?
でも一部の広場などを除くと、街にはまったく人気がありません。ブダ側で駅を降りた先もまた静まり返っていて、なんだかちょっと得した気分。バスに揺られて山の上のレイク・ギャラリーを目指します。
やっと…ギャラリーに辿り着き、約一年半ぶりに奥様と息子ガーボルさんの笑顔を見てホッと一安心!どーっと緊張から解放されました(笑)。
一年以上も原画をお貸しいただき、どんなお礼の言葉でも足りないくらいなのに、結局ありがとうしか言えない私。。。そして各会場を撮影した写真と、何か記念になるものをと地元奈良の風景なども加えた手作りアルバムをお礼に差し上げました。それはもう、こちらまで本当に嬉しくなるほど喜んでくださって、遙々またハンガリーまで来た甲斐があったなぁとしみじみ。一緒にアルバムを眺めつつ、うちかわかずみさんに通訳をしてもらいながら展覧会のこともご報告しました。
それにしてもお二人が、とくにガーボルさんが一番興味を示していたのはなんと緑茶の入った湯飲みの写真!やっぱり珍しいんでしょうか?福岡の宿泊先での朝食時に撮ったんですが、なんでこんな写真を?という私をよそに隊長がアルバムに入れた一枚です。うーむ、外国人ゴゴロをくすぐるツボを心得ているのか。確かに、改めて見ると緑茶や湯飲みって日本らしい美が凝縮されてるものかもしれませんねー
別れ際、奥様とぎゅっと両手で握手をした時には思わず目がうるうる…。いろんな思いが込み上げてきました。天国のレイクさんも喜んでくれているといいな。
さあ、そんな晴々とした再会の後は再びあの厳戒態勢を抜けて帰らねば。どうせお店は軒並みお休みだし、さらに翌日は急遽ルーマニアに行くことになったので(!)、まだまだ続きそうなハードな日々に備え、その日は早く帰って大人しくしておりました。
(写真上)写真は物々しい雰囲気のブダペストデアーク広場付近。もっと近くで撮りたかったけど、怒られると恐いので遠ーくからこっそりパチリ。たくさんのハンガリー国旗と全身真っ黒なイカつい警官隊が見えますか?通りのバリケード近くでは「カバンの中を見せなさい」と警官隊に言われ、めちゃめちゃ怖かったです。。。
(写真下)ブダ側から撮った国会議事堂。いつもならこの川岸にサイクリングや散歩を楽しむ人がたくさんいるのだけど、誰もいなーい。
by pavilion-b
| 2008-11-14 08:53
| 旅でござんす
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